レジ袋「ENERFISH(エネルフィッシュ)」、海洋生分解性グレード(出所:三菱ケミカル)
三菱ケミカルグループ(東京都千代田区)、キラックス(愛知県名古屋市)、シモジマ(東京都台東区)の3社は、12月5日、植物由来の生分解性樹脂コンパウンド「FORZEAS(フォゼアス)」と、魚が苦味を感じる成分「安息香酸デナトニウム」を使用した海洋生分解性レジ袋を共同で開発したと発表した。今後、小売店などでの採用を目指しサンプルワークを進める。
三菱ケミカルグループが製造するFORZEAを、キラックスが製膜・製袋し、シモジマがレジ袋「ENERFISH(エネルフィッシュ)」の海洋生分解性グレードとして販売する。
苦み成分で魚による誤飲を低減
FORZEAは、三菱ケミカルグループの植物由来の生分解性樹脂「BioPBS」を使用したコンパウンドで、自然界の微生物によって水とCO2に分解される。今回開発した海洋生分解性レジ袋は、海洋において1年間で約90%分解されることが確認されているという。また、一般的な石油由来の原料を使用したレジ袋と比較して焼却時のCO2排出量が約30%削減できる。
また、安息香酸デナトニウムは、人や魚が口にすると強い苦みを感じる有機化合物で、誤飲防止の目的で玩具に塗布されるなど安全性も高いとされている。ENERFISH(エネルフィッシュ)のレジ袋は安息香酸デナトニウムを配合することで、海洋生物が誤って飲み込んでしまうリスクを低減している。
同レジ袋は、シモジマの下記店舗でも購入可能。今後は、他店舗でも取り扱う可能性がある。
- シモジマ浅草橋本店(東京都台東区)
- シモジマかっぱ橋店(同)
- シモジマ心斎橋店(大阪府大阪市)
- シモジマ名古屋店(愛知県名古屋市)
この記事は、株式会社日本ビジネス出版『環境ビジネス』(初出日:2022年12月07日)より、アマナのパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせは、licensed_content@amana.jpにお願いいたします。