ソーラーパネルをアップサイクルし、キャンバスとして利用するソーラーパネルアートシリーズが、新たな芸術作品とともに帰ってきた。今回はニューヨークに出店され、興味がある方に12点の展示作品が直接見られる一方、オンラインオークションハウスPaddle 8では白熱したオークションが繰り広げられる。
今回のソーラーパネルアートシリーズの見どころは、エドワード・グレンジャー、ザリア・フォーマン、ポール・リチャード、スウーン・オレック、ジェームズ・レカ、アーロン・リーヒル、ブライアン・ケニー、マヤ・ハユックなど、世界の名だたる芸術家たちが依頼を受け、制作した独創的な作品の数々。それぞれの作品テーマには、美と悲劇、躍動感と倦怠感、可能性と虚しさなどがあてられている。
最新シリーズとなる今回のソーラーパネルアートシリーズは、Little Sun Foundationへの募金と同組織の認知度向上を目的として立ち上げられた。このLittle Sun Foundationは、電気のない生活を送るルワンダの学生や教職員にソーラー発電による照明を提供しようと取り組む組織。前回は欧州で開催され、6万ドルを超える資金が集まった。そして今回はニューヨークに上陸、北米初の正式開催となる。CleanTechnicaは当初からソーラーパネルアートシリーズに協賛しており、来年はカリフォルニアと東京での開催も検討しているそうだ。2019年も、同シリーズの動き目が離せない。
(テック系の)スタートアップに投資し、ビジネス拡大を後押しする、アクセラレーターのUrbanXとのユニークなパートナーシップのもと、ニューヨーク版ソーラーパネルアートシリーズの展示はブルックリンにあるA/D/Oを貸し切り、2018年11月13日からスタート。作品の展示は、11月20日まで行われ、オンラインオークションの幕開けを飾るとともに、興味のある方に各作品を直に鑑賞する場も提供。同時に、12点の作品はすべて、2018年11月13日から11月27日までオンラインオークションに出品され、世界中から気に入った作品に入札可能。
サステナビリティに主眼を置いた1週間にわたる本展覧会で得られた売上は、Little Sun Foundation(設立者:オラファー・エリアソン)の「ソーラー・スクール・キッズ・プログラム」への支援に充てられる。この取り組みは、電気のない生活を送るルワンダの学生や教職員の方々に、クリーンな照明の安定的な供給を支援している。このように照明を提供することは、家庭での調理や照明に使うエネルギー代の支払いに所得の大半を費やしてしまうエネルギー貧困に立ち向かうルワンダの人々が前進する力となる。
Beam Magazineに最近掲載したエネルギー貧困に関する記事は、世界の発展途上国にあるコミュニティが抱えるエネルギーの経済的負担を緩和するにあたり、こうしたソーラーランプなどの分散型再生可能エネルギー(distributed renewable energy: DRE)が持つ重要性と影響力に焦点を当てている。記事内で引用したレポ―トと記事本文の両方では、DREの利用を妨げる障壁を取り払うことこそが、エネルギー貧困根絶のための鍵であると指摘している。
具体的には下記のような施策がある:
- DRE関連製品に対する輸入税・関税の軽減
- 貸付や補助金、マイクロファイナンスにより、現地融資の利用促進
- エネルギーアクセスに関する目標や、電化に向けた国のコミットメントの設定
- DREを取り入れた農村電化計画やプログラムの策定
- ミニグリッド事業者を対象とした規定の認可手続きや、製品・サービスに対する品質基準の導入による技術的規制
是非一度ブルックリンのA/D/Oに立ち寄り、作品の実物をじっくり見てほしい。あるいは、オークションサイトPaddle 8で作品をチェックしてみてほしい。そしてオークションに参加し、この素晴らしいアートシリーズを支援しよう。
出典:CleanTechnica
*この記事は2018年11月14日に掲載されました。
著者について

カイル・フィールド。自分の生活が地球に与える負の影響を減らすこと、お金の節約、ストレス軽減のために実践できる方法を模索することに情熱を注ぐテック系オタク。意思を持って生き、意識的に決断し、愛を追求し、責任を持って行動し、遊ぶことがモットー。知れば知るほど、必要なものは減る。テスラに投資中。テスラ紹介コード:http://ts.la/kyle623
この記事は、CleanTechnicaのカイル・フィールドが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comまでお願いいたします。