AquaterreX
水不足は、何十億人もの人々に影響を及ぼす世界的な脅威だ。この問題に挑むため、AquaterreX社(旧GIS Analytics社)は、地下に眠る大量の水を見つける画期的な技術を世に送り出した。同社ならではの方法で先端技術を組み合わせると、「ここに水はない」と言われている場所でも、深い帯水層の水(Deep Seated Water, DSW)を探し当てることができる。この技術を使って、4つの大陸に1500を超える数の井戸が掘り当てられている。

AquaterreX社の会長兼CEOであるジェームズ・ダレッツォはこう語る。「今、何十億人もの人々が水不足の危機に直面しています。今日、私たちが発表する画期的な技術の組み合わせは、水を探し当てることで、この危機的状況を一変させるために『これまで足りなかったもの』を提供します。衛星画像、ソフトウェア、計測装置が進歩した今、初めて、このように大量の水がある場所を100%に近い正確さで見つけられるようになりました」。

国連の砂漠化対処条約によれば、2025年には18億人が絶対的な水不足になり、世界人口の3分の2が、日常生活で水に困る「水ストレス」を感じながら生活するようになる。世界全体で40億人が浅い地下水を飲み水や食料生産に使っているが、農薬や化学薬品などによって、そうした水の汚染が日を追うごとに広がっている。米国やオーストラリアのような先進国でさえ、干ばつや水の汚染と闘っている。

AquaterreX社は、マルチバンド衛星画像と、地質、水、大気、その他のさまざまなデータ、それに高度なアルゴリズムを用いて、人間が使う水の大半を供給する浅い帯水層(地下水が蓄えられている地層)よりも深いところにある水を探す。深い帯水層の水を利用できれば、巨大な水源がもう一つ手に入ることになる。そして、この水源が、地球上の何十億人もの人々が直面している水の危機の解決に役立つのだ。

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米国地下水協会は、地下2000メートルの深さまでの地殻に、2260万立方キロメートルの地下水が存在すると推定している。これだけの量があれば、現在の世界の消費ペースでも6000年以上にわたって水を供給できる。毎年、この水の0.2パーセント足らずを利用するだけで、地球上のすべての人に、今よりも毎日約64リットル多くの水を供給できる。

「当社独自の技術によって、数百メートル程の深さの井戸を掘ることなく、コストを抑えて、この、より深い帯水層の水を見つけられるようになりました。実際に、この技術を用いて、4つの大陸で1500を超える井戸を掘るのに成功しています。主な対象は、水を見つけるのをほとんどあきらめていた、乾燥地域や干ばつの被害を受ける地域です」とダレッツォは語る。

 

深い帯水層の水は、あらゆる水戦略に「これまで足りなかったもの」

水の供給と管理は、今や国や地域社会、企業にとって重要な課題だ。多くの水戦略が、供給量を増やすことよりも保全に重点を置いている。ほかにも、海水の淡水化や廃水処理が解決策となりうる場合もあるが、こうした方法には、コストが高い、エネルギー消費量が多い、計画に時間がかかる、有害廃棄物が出るなどのマイナス面もある。

深い帯水層の水は、地球上のほぼすべての場所にある。そのうえ、汚染されていない水の補助的な水源として、すぐに簡単に利用でき、経済的で、大規模な展開もできる。そのため、複数の施策を組み合わせて水不足に取り組む場合に、簡単に追加できる解決策になる。さらに、深い帯水層の水を利用すれば、地表水や浅い帯水層の水源は再び水を蓄えられるので、水のシステム全体の環境面での持続可能性を高められるメリットもある。

AquaterreX社は、2018年に非営利団体Lawrence Anthony Earth Organizationと独占ライセンス契約を結んで、この技術を入手した。

 

 

この記事は、SpaceDaily.comで執筆し、Industry Diveパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはすべてlegal@industrydive.comまでお願いいたします。