毎日の掃除で(ほぼ)ゼロ・ウェイストを実現するための4つの簡単な工夫とは
ちょっとした工夫を続ければ、大きな効果が生まれる。
ごみを出さない「ゼロ・ウェイスト」なライフスタイルは、まぎれもなく、すばらしい。でも、いきなりゼロ・ウェイストな生活に切り替えようとしても、たぶんほとんどの人が「サステナブル(持続可能)」に続けられないだろう。新年に高い目標を掲げ、一週間であきらめてしまうのと同じことになる。もっと手軽に続けられることはないだろうか?
新しく出版されたメラニー・マナリノの著書『The (Almost) Zero Waste Guide: 100+ Tips for Reducing Your Waste Without Changing Your Life(仮邦題:(ほとんど)ゼロ・ウェイストにするために:生活を変えずにごみを減らす100+の方法)』(bookshop.orgで約1,600円)を参考に考えてみよう。本記事のタイトルからわかるように、この本では、ごみの少ない生活を送れるよう、ささやかだけれど役に立つ方法を提案している。料理から旅行、衣類にいたるまで、ジャンルはさまざまだが、まずは日々の掃除に関わるところから始めてみよう。
この本に載っている4つの簡単な方法を紹介するので、ぜひやってみてほしい。ちょっとしたことなので、すぐに習慣にできるだろう。
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何にでも使えるオリジナルのエコ洗剤を作る
掃除用洗剤の入ったプラスチック容器が棚を占領していて、邪魔に感じている家庭は多いのでは?
実は、プロの清掃業者の多くは、濡らした布と自分の腕力だけを頼りに汚れを落としている。そう、くもった窓を掃除するのも、それだけで十分なのだ。そうは言っても、キッチンカウンターや洗面台を拭くときには、何かスプレーをかけたい人もいるだろう。そういう人は、水とホワイトビネガーを1対1の割合で混ぜ、いらなくなったスプレー容器に入れて使おう。そのままでもいいし、レモンなど好きな香りのエッセンシャルオイルを数滴たらして、オリジナルの洗浄液を作ってもいい。汚れがこびりついて落ちないときは、重曹と水を混ぜたペーストを使うと、よくとれる。このペーストは、天然石でできたカウンタートップでも使える。
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キッチンペーパーの代わりに木綿の布を使う
多くの掃除用のクロスは、環境負荷が高い。例えば、マイクロファイバーの布は、細かいほこりや汚れを繊維に取り込みきれいにしてくれるが、洗うとマイクロプラスチックの繊維が水と一緒に流れてしまう(最終的には川や海などの水域に流れ込み、私たちの食卓にものぼる魚介類が食べる可能性がある)。
また、どんな場合でもリサイクルできるわけではない。自然由来の繊維である木綿でさえ、綿花の栽培のために広大な土地を農地に変え、大量の農薬と水を使っているとして、厳しい視線にさらされている。ただし、古くなったTシャツや、シーツを小さく切ったもの、バスタオルなど、すでに家にある木綿の布を再利用するという手はある。そうすればその商品が作られたときの環境負荷を相殺していることになるし、大量のキッチンペーパーの節約になる。
100%セルロースのスポンジを使う
よくある合成繊維のスポンジは、プラスチックでできている。ということは、ほかのプラスチックと同じように、マイクロプラスチックになって、長い間分解されずに自然界に残るわけだ。雑菌の観点から、大多数の専門家がキッチン用スポンジの2週間から1カ月ごとの交換をすすめていることを考えると、食器を洗うためだけに、かなりの量のスポンジが、そのままごみになっている。
そこで、合成繊維のスポンジの代わりに、植物由来のセルロースのスポンジを買おう。セルロースのスポンジは、生分解性の木材パルプから作られていて、コンポストにもできる。もっとごみを減らすなら、プラスチックフィルムで包装されたセルローススポンジではなく、最小限の紙や厚紙に包まれたものを選ぶといい。
食器洗いは正しく
まず、蛇口をいっぱいにひねってお湯を勢いよく流しながら、皿、ポット、ナイフ、フライパンなどを一つずつ洗う方法は間違った洗い方であることをはっきりさせておきたい。これでは、地球でもっとも貴重な天然資源の一つである水を、ただ下水に流しているだけだ。そうではなく、洗剤を入れたお湯をシンクにためて、蛇口を閉めてから、1回の食事で使ったポットやフライパン、調理器具を洗おう。ダブルシンクの場合は、もう片方のシンクにきれいなお湯をためて、すすぎに使う(ダブルシンクではないなら、洗い桶でもいい)。食洗器を使う場合は、食洗器をいっぱいにしてから運転するようにしよう。そうすれば、食器一つ当たりに使う水の量を、できるだけ少なくできる。
省エネタイプの食洗器なら、1回に使う水の量が節約でき、水を温めポンプを動かすエネルギーも少なくてすむ。
この記事は、Real Simpleのメラニー・マナリノが執筆し、Industry Diveパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはすべてlegal@industrydive.comまでお願いいたします。